シース内モンテカルロ・シミュレーション・モジュール
シース内モンテカルロシミュレーションモジュール(Sheath Monte-Caro Simulation Module; SMCSM)は、時間的に変化するシース内でのイオン、電子の運動を追跡し、ターゲット(基板)上でのエネルギー分布や角度分布を求めるモジュールです。
計算手法の概要
このモジュールの目的は、プラズマシース端からシースを通ってシース底部(ターゲット表面)に達するイオン、電子のエネルギー分布、角度分布等を計算することです。計算手順の概略はつぎのとおりです。 Liebermanらのシースモデル、あるいはPEGASUS/PHMにより、シース内の1RF周期分の電界の時間変化を計算しておく。 シース境界から荷電粒子(イオン、電子)を入れる。このとき、粒子は指定した速度分布(Maxwell-Boltzmann分布あるいはBohm速度+Maxwell-Boltzmann分布)をもたせる。また、シース境界に入射する時刻はRF周期内で一様乱数で決める。 シース底部(ターゲット表面)に達するまで、時間変化する電界中での荷電粒子の運動を追跡する。このとき、シース内での衝突は無視する。 シース底部(ターゲット表面)に達した荷電粒子のエネルギー、入射角等をサンプリングする。
入力項目
入射する荷電粒子の電荷、質量。 Liebermanらのシースモデルを用いる場合は、シース形状を決めるためのパラメータを指定する。 シース端での電子密度 電子温度 周波数 電流値 これらはPEGASUS/PHMの計算結果を用いる場合は不要 PHMの計算結果を用いる場合は、PHMが出力する、シースの時間依存電界ファイル。出力項目
シース底部(ターゲット表面)での、荷電粒子のエネルギー分布 シース底部(ターゲット表面)での、入射角度分布計算例
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